イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

4月4日(土):詩集 高見順

f:id:dotadotayocchan:20200403103249j:plain


「死の淵より」。ケネディの本を探していたら、高見順の詩集が出てきた。奇妙なことに詩篇を読みながら、2・3日前に朝のデボーションでこの本の話をした。詩編130;1.

   主よ。深い淵から、私はあなたを呼び求めます。

天竜川で川下りの舟が転覆して5名の命が淵に沈んだ。淵というのは緑色の水が流れる、深くて恐ろしいところである。詩人も私たちもそこから、主を呼び求める。この小説家は癌になって、この詩集を書いた。

f:id:dotadotayocchan:20200416133430j:plain

みつめる

犬が飼い主をみつめる

ひたむきな眼を思う

僕の目に涙が浮かぶ

深夜の病室で

僕も眼をすえて

何かをみつめる。

・・・・

心の部屋

一生の間

一度も開かれなかった

とざされたままの部屋がある

おれの心のなかにある

今こそそれを開くときが来た

いや やはりそのままにしておこう

その部屋におれはおれを隠してきたのだ。

・・・・

執着

ハナクソを丸めていると

なかなかこれが捨てられぬ

なんとなく取っておいた手紙のように

このつまらぬものが

生への執着のように捨てがたい。

☆☆☆

イミタチにこの原稿を載せたら、鷲津メリーさんから、お便りがあった。高見とは親戚筋にあたるそうで、うれしかったとかいていた。愛知県碧南市でお世話になった。ここ何年も電話もしていない。もう齢90を超えておられるはず。下手に電話して・・・もう、お亡くなりになりました・・・という返事を聞くのが辛いので、御国での再会を夢見ている・・・画家の方で

優しい絵を描いていました。何度かイミタチににも載せた。

 

ネットを検索したら93歳。ご存命であることを知る。感謝。

f:id:dotadotayocchan:20200322234809j:plain