イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

9月17日(木):秋田の総理大臣

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この度、秋田県から初めて総理大臣が誕生した。管 義偉、前官房長官である。明治以来東北で総理を出していないのは、山形と秋田と青森だった。いずれにしても、めでたいことである。このニュースを何日か見ていて、「あれ!」と思った。新総理閣下とは、二十代前半頃まで、経歴がそっくりなのである。そのことは当ブログの8月19日に書いてある。当初の報道では、閣下は、高校を出て横浜の段ボール会社に就職したとあったが、それは、誤報で板橋の段ボール会社だという。一時、私の後輩かなと思ったが、違っていたようだ、しかし、段ボール会社に工員として就職し

それから大学進学する迄は、同じ境遇を辿ったことは確かである。・・・

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菅さんは、集団就職で上京し、多分、そこでひどい目に合ったのだろう。

私もそうだった。「このままで一生終わるのは嫌だな」と思ったという。

先輩の地元の工員たちは、秋田の田舎者を結構イジメた。私もその時、

「こんな連中と一生働くのは嫌だな」と思い二年半で退職し、大学を目指した。ここまでは同じコースを辿ったが、彼は政治を目指し、私は40年の歳月を経て両親を見送ってから、牧師の道を歩むことになった。結果的に、日本国の総理と、村の小さな教会の牧師と、別々の歩んでいるが、おそらく、その発端はあの段ボール会社の、「過酷な経験」があるような気がする。・・・・

段ボールの製造は、コルゲートマシンという機械で行う、トイレットペーパーのような巨大な巻き紙を、上紙、蛇腹状の骨部、下紙、三台の連結した機会をそれぞれ、担当者が操作し、段ボール板を製造していく、紙を柔らかくするため、蒸気で熱したロールで送りだすのだが、冷房のない

現場は蒸し風呂状態だった。昔は私の痩せていたが、それからさらに8キロも体重が落ちて、48キロにもなった。そんな若いときもあった。

『このままで一生終わるのは嫌だな』という菅さんの述懐が、私にもよみがえってくる。今は、内閣総理大臣と村の小さな教会の牧師と、その終盤は違っているが、私は、私の人生を歩んで来た。そこには、微塵の悔いもない。日々の喜怒哀楽はあるが、しあわせな人生だったなと思っている。

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今日も作業服に着替えて外に出た。ちえ子が検分に来て言った「バカタレ

犬の遊び場を作っているだけじゃないか!」バレてしまった。隣家との塀を高く作り、小屋から中庭に至るまで、犬のまるの遊び場にした。これで、小屋の戸を閉めておけば、リードを外しても、小屋と中庭と廊下を自由に行き来できる。先ほどまで、書斎の入り口で顔を覗かせていたが、寝床に帰ったらしい。午後、最近礼拝に来るようになった信徒さんから、次週は礼拝に出れないと連絡があった。私もkさんご夫妻達も礼拝を、もう何十年も休んだことがない。誰にでもいろいろな事情がある。しかし、その時を「聖別」するという信念の問題だと思う。

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あなた方は世の光です

そう言えば閣下は秋ノ宮の出身だという。そこに孫六温泉というのがあって、一度泊まったことがある。山奥の小さな集落だった。そこを通って東日本大震災の被災地を回って来た。多分知らずに菅さん実家の前を通った事だろう。昔、自衛隊にいたとき上官がよく言っていた「お前たちのうちで一人でも、間違ったことをすれば、自衛隊全体が非難される。そのことを肝に銘じておくように」と。折から左翼的な人々から「税金泥棒」となじられていた時代である。