「女神様、わたしが不平を言うのは、ぶつぶつ言うのは、
理由のないことではありませぬ。
あなたがわたくしに授けてくださった歌声は
だれにもかれにもいやがられる。
ところが、サヨナキドリは、ちっぽけな生き物のくせに、
よくひびきわたる、しかも優しい声を出して、
あれ一人が春を告げている」
ジュノンは怒って答えた。
「ねたみ深い鳥よ、黙っているのが当然なのに。
サヨナキドリの声をうらやむなんて、お前のすることか。
おまえはその通り、頸のまわりに
さまざまな絹で色どられた虹をつけ、クジャクの舞をまい、
宝石店の店のように
わたしたちに見えるみごとな尾をひろげるのに。
おまえ以上にみんなの気に入る
どんな鳥が世界にいるの。
どの動物でもよいものをすべてもっているわけではない。
わたしはおまえたちにそれぞれちがう性質を与えた。
タカは軽快、ワシは勇気がある。
カラスは預言に役立つ。
小ガラスはやってくる不幸を告げ知らせる。
みんな自分の声に満足している。
不平を言うのはやめなさい。やめなければ、罰として、
おまえの羽をとりあげてしまうよ」
寓話に解説をつけるのは愚かなことだ。やめておこう、読む人がそれぞれに楽しめばよい。モモコさんのことを聞いた、チカちゃんも痩せてきたという。他にもいろいろ気になることが多い。昔、アメリカのニュース・キャスターは、どんな大事件を報道した後にも、いつもと同じ言葉で締めくくったという。『まぁ、今日はこんなところですか』・・・・何事にも動じない
心を持ちたいものである。