朝の散歩を終えると途中で、寄り道をする。300メートルほど離れた所に工事現場の事務所があって、そこにカラスのつがいがいつも待っている、以前は、自宅の敷地内にいたのだが、宿替えをしたらしい。・・・
鳥類は、体の大きい方がメスで小さいのがオスらしい。そのオスは、昔からの「知り合い」で、もうかれこれ十年にもなるだろう。すっかり私に慣れて、当時は私の手のひらから、餌をついばんでいたのだが、最近は屋根の上にばかりいて、なかなか近づいて来なくなっていた。・・・・・
ところがここ何日か、地面に降りて来るようになった。下から見ている時は気がつかなかったが、頭が白くなっていた。羽もツヤがない。本来黒ではあるが、紫がかった黒なのだが、それが失せている。
「おい、お前も歳とったな。白髪頭になるなんて」。
というと奴は応えた。
「あなたは詩篇を読んだことがないのですか?」と。言い出した。
『年老いて、しらがになっていても、
神よ、私を捨てないでください。
私はなおも、あなたの力を次の世代に、
あなたの大能のわざを、
後にくるすべての者に告げ知らせます』詩篇71:18
そして、私のてっぺんを見て言った。
「しらがは、ハゲよりはよりはいい」。
小癪なカラスだ、私も負けてはいない。
お前はレビ記を読んだことがないのか。
『男の頭の毛が抜けていても、それははげであって、彼はきよい』
(レビ記13:40)