イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

10月18日(月):嘘つきたち

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古代社会において、クレテ人ほど評判の悪い民族はなかった。古代世界には最悪の「C」が三つあったと言われている。すなわち、クレテ人、キリキヤ人、カパドキァ人、である。クレテ人は酒飲みで、横柄な、信用のできない嘘つきで、大食家として名が高かった。・・・・・・

クレテ人の悪評が大変高かったので、ギリシャ人んは動詞の「クテティゼイン」という語をつくった。その語の意味は、「嘘をついて人を騙す」である。また、彼らは「クレテ人を騙す」という諺をつくった。その意味は、その意味は火花を散らす悪知恵比べ、嘘と嘘との嘘比べ、である。

パウロが引用した詩句は、実際にギリシャの詩の中からの引用である。

『クレテ人は昔からのうそつき、

悪いけだもの、

なまけ者の食いしんぼう』

(テトスへの手紙1章12節)

クレテ人は嘘つきで人を欺き、食いしんぼうで裏切り者。しかし、パウロは驚くべきことに、自分でそれを経験し、知っているのもかかわらず、彼はテトスに「彼らをそのままにさせておきなさい。彼らは見込みがないし、悪者であるのは周知の事実である。行け。そして彼らを回心させなさい」と言った。この一節こそ、キリスト教宣教師と伝道者の聖なる楽天主義を表している。それがあればこそ、彼らは誰一人さえも望みなしとはしないのである。極悪であれば、それに対する挑戦がそれだけ猛烈である。クリスチャンの確信はキリストの恵がいかなる罪と戦っても勝つということである。(以上、W・バークレーの解説)・・・・・・・

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であるが・・・・この度、私たちの教会は一人の自称クリスチャンを教会への出入り禁止にした。40年も前からの知り合いであるが、この所度々私たちの礼拝に出席するようになっていた。しかし、渡り鳥のような者で、あちこちの教会へ出かけては出入り禁止にされている。行く所がなくなって私の所へ来たのであろうが、40年前と全く変わらない、何よりも嘘つきですぐ分かるような矛盾したことを平気で言う。全くクレテ人そのままなのである。懇意にしている教会の牧師から電話があって、「あの者を排除した方がよい」と忠告を受けたが、あちらでも迷惑をかけているらしい。

電話をブロックし、いつも遅刻して礼拝に出るので、玄関に鍵をかけて入れないようにしてあったにもかかわらず、またやって來る。信徒たちからの苦情もあり、もう、この地方ではその人を受け入れる教会は一つもない。何処からも「来ないでください」と言われている。情けない話になってしまったが、きれいごとで済まない現実はやはり、教会にもある。

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