イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

10月20日(水):教会の財産

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昨日久しぶりに「正男じっちゃん」と訪ねてきた。先回は新しい環境になれ切っていなかったのか、情緒が不安定の様子であった。施設に出かけると、受付の人が散歩に出かけているという。じゃそこら辺を探してみるかと出かけるまでもなく、手押し車を押して帰ってきた。ドームの近くまで行って来たとのことで、往復1キロはあるだろう。それくらい歩けるようになったのは、元々鉱山の切羽で働いた、体力が残っていたのであろう。

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今朝、娘さんから電話があって、よくよく、私に礼を言っておくように言われたとのことであるが、彼女自身も危うい。大胃腸癌の手術をし、悪性リンパ腫を患っている。妹は難病で30数年間施設暮らし、ご主人は脳梗塞の後遺症で少し足を引きずっている。三人の娘たちは、統合失調症。弟は10年前に事故死。母親は、これも卒中で寝たきりだったが、この5月に召され、私が葬儀を執り行った。・・・・・こんな不幸の塊みたいな彼女に会うと、ハレルヤ、アーメン、と言ってばかりいる。こちらの方が雨模様になってくるのだが・・・・・「この家はどうなているのだ」と誰かが葬儀の時言っていたが、家族全員が洗礼を受けている。これに優る幸いはな家庭はそうざらにあるものではない。不思議なもので、私の教会はみなそうした人の集まりである。どの家族もみなそれぞれに、障碍者を抱えている。ローマの総督が教会の財産を全て持って来いと、ラウレンチウスに命じたが、私は教会まるごと、総督に見せてあげたいものである。

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