イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

11月5日(金):イエスに出会った人たち (2)

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アンデレはとっても不思議な人物でした。聖書の中に目覚ましい働きをしたということが記されていません。使徒の中の使徒ペテロの弟でありながら、しかも、ペテロを導いた人物でありながら、いつでも、他の弟子たちの陰に隠れている人でした。ヨハネヤコブの兄弟が、兄ペテロと一緒にいつでも特別扱いされても、彼は不平も言わなければねたみもしませんでした。・・・・・・

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ところが大切な場面、特に人が助けを必要としている場合には不思議に顔を出します。あの五千人の飢えかかっている人々に食事を与えるという奇跡を主が行われたときもそうでした。イエス様の所に少年の持っていた五つのパンと二匹の魚を携えて行ったのはアンデレでした。またイエス様が十字架にかかられた前、何とかしてイエス様にお会いして教えを受けたいと考えていたギリシャ人がいました。彼らがピリポのもと頼みに来た時、ピリポがまず相談したのは、アンデレでした。アンデレは少年でもピリポのような人でも、何か相談があるとまず第一に声をかけたくなるような人物だったようです。気さくな、明るい人、アンデレのイメージはそう言うふうです。アンデレのようにでしゃばらないつつましい人物がどうしてそんなに人に親しまれるのでしょうか。・・・・・・・・

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私はその秘密がここに記されているように思います。アンデレとヨハネはイエス様と一日一夜を共に過ごしました。このイエス様との出会いと交わりがアンデレの一生を全く変えてしまいました。よく言われることですが、人生は出会いで決まります。人から教えられた知識はただその人の頭の中に留まるだけです。人から受けた戒めは良心の中に刻まれるかもしれません。しかし、人格と人格との触れ合いは、人と人との出会いはその人の一生を、その人の生きざまを、その人の一日、一日を変えていくのです。・・・・・・・・

例えば結婚がそうです。私の姉は結婚してしばらくして義兄とそっくりの字を書くようなったので驚きました。また、私と私に家内とは全く性格が反対なのですが、同じ問題について同じ考え方をしていることが多いのに気づきます。・・・・・・・

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エス様との交わりは更に根本的に人を変えるのです。この二十四時間のイエス様との出会いはアンデレを変えました。アンデレの心の中に、静かに、しかも絶えることのない喜びの泉が湧き上がったのです。それは人に隠しておくことの出来ない喜びでした。ですから、アンデレはまず兄のペテロに話さずにいられなかったのです。

水野源三さんは、身体障碍者の方です。しかし、瞬きによって詩を書きました。ハンセン氏病ので目が見えなくなった、吉成さんと言う人は「見える」と言う本を出しました。この人たちもイエス様に出会って、その喜びを自分一人の中にしまっておけなかったのです

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ヨハネから聞いて、イエスについて行った二人のうち一人は、シモン・

ペテロの兄弟アンデレであった。彼はまず自分の兄弟シモンをみつけて

「私たちはメシヤ(訳して言えば、キリスト)に会った」と言った。』

ヨハネ1章40;41)

羽鳥純二師(イエスの出会った人々)より、