のどがかわいたアリが、こんこんと無図のわきでている泉へやってきて、
水を飲もうとしました。
ところが足をすべらせて、泉へ落ちてしまいました。
アリは泳ぐことができません。
それを、側の木の上からみていたハトが、
小枝を食いちぎって、泉のアリヘなげてやりました。
「ハトさん、ありがとう。おかげでたすかりました。
それから数日後のことです。
アリが歩いていると、鳥さしがもち竿を手に、
あのとき自分を助けてくれたハトに
ねらいをさだめているのを目にしました。
アリは、鳥さしの足にかみつきました。
「あっ」といって、鳥さしは餅竿をほうりなげて
足のいたいところをさすりました。
気づいたハトは、飛び上がりながら言いました。
「アリさん、ありがとう。おかげでたすかりました」
受けた恩には、むくいること