イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

3月5日(土):寓話(年とったライオン)

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森の恐怖だったライオン、 年老いて、ありし日の功業の想い出に涙ぐんでいたライオンは、 ついに、己の臣下たちにも攻めたてられた、 王が弱くなったために強くなった臣下たちから。 馬は近づいて行って、彼を蹴とばす。 狼は噛みつく、鷲は突っつく。 みじめなライオンは、もうろくして、 力なく、 悲しげに、 暗い顔して、ほえる事も出来ない 彼はその運命を待っている、 愚痴もこぼさずに。 だが、その時、 ロバさえも彼の洞窟に駆け寄って来るのを見て、 《あぁ、あまりにもひどい》と彼は言った。 《死ぬ覚悟はしていたが、貴様の攻撃を受けるのは 二度死ぬようなものだ》 (ラ・フォンテーヌ:寓話上14)

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