イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

4月19日(金):命日

昨日は金田長老宅の冬囲いの取り外しに出かけたついでに、福原兄ところを様子を見に合川まで足をのばした。実際彼の命日は何時なのかわからない。4月の中旬ごろであろう。私たちが発見した時には既に、なくなってから相当の日数が経っていた。今でも大の字になって、黒ずんだ、全裸の姿が目に焼き付いている。未だに死因が私たちにはわからない。司法解剖した警察も死因は教えてくれなかった。察するに、凍死であろうかと推測するが、定かではない。私たちがもう少し、早く訪問していればあるいは助けることが出来たかもしれないと。悔やむことも多いののだが、仕方のない事だったかも知れない。住んでた家はそのままで、中は一応きれいにかたずけられていた。隣部落に遠縁の者がいるので、かたずけてくれたらしい。いろいろ考えさせられる出来事ではあったが、これで良かったのかな、納得している、母親がハンセン病患者であったため、いろいろ差別を受けて生きてきたようであり、本人自身も、そのためか、意固地な所もあって、なかなか、人の忠告や、親切を素直に受け入れないところもあり、頑固なところもあった気がする。そこを解決していく能力がこちらにもなかったような気もするが、結果として、これでよかったのだと、彼にも自分にも納得させているような状態であるかな。・・・・・そこからさらに足をのばして、上小阿仁の道の駅へ行って来た。気晴らしである。そこで「山吹饅頭」4個入れ、575円。を買った。帰って来て。アルを膝に乗せ。説教を始めた。「アルよ、この饅頭はな、お前を貰いに行く時に「動物愛護センター」へ、土産に持っていったものだ、ひとケース30個入り、結構高かったぞ。幸い知り合いの獣医さんがいたので、優先的にお前さんを譲り受けることが出来たが。それでも、雄和町の山中に、三日も通ってようやく、譲り受けてきたんだ。帰りの道は車の中で随分騒いだな。けど、一番いい所に貰われていたんだよ。一つ間違えれば、秋田教会の浅野家に貰われるところだった。あの家は、女の子が三人もいて、もみくちゃにされてしまうよ。アル爺は、やはりこの家が一番ふさわしい。何よりお前は育ちがいいからな、決められたもの以外一切口にしないし、うんちも、オシッコもちゃんと躾けられているし、出せば出したで直ぐに教えて、カタズケロ、カタズケロ、と騒いでくれる。前の飼い主さんが、よほど丁寧に育ててくれたんだよな。ボクも時々、その飼い主さんにお前の元気の姿を見せたい気がする。おい、聞いてるか。・・・・・