イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

3月8日(日):パスカル

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瞑想録(パンセ)に数学者パスカルがこんなことを書いている。神が存在するか否かは、五分五分だという。問題は、信じる人も、信じない人も、そのことによってどの様な結果が生じるか考えてみよというのである。・・・まず、信仰者についてみると、神が存在した場合、聖書の約束通り永遠の生命を得る。もう一つの可能性で、死んでみたら、そこには神が存在しなかった。彼は宇宙の藻屑と消える。彼の運命は、すなわち、永遠の命を得るか、宇宙の藻屑となるか、どちらかなのである。・・・神を信じないもう一方の人の方を考えてみよう。

彼が死んでみたら、思った通り、神は存在しなかった。「それ見たことか!」と呟くかは別にして、彼も宇宙の藻屑になる。

さて、彼には、もう一つの運命が待っている。死んで目を開けてみると、一面神の世界が広がっていた。「こりゃ、有難や!」と思ったのも束の間。その天国の門の前にはケルビム様が(地獄の閻魔様のようなもの)おり、入門者をチェックしていた。牧師様から通行証を頂いていない者は通してくれなかった。ケルビムは強そうで争っても勝てそうにはなく、彼は途方もなく広い天国の塀の周りを歩いて行った。中からは賑やかで、楽しそうな歌声が聞こえてきた。時々、パンくずと木の葉が降ってきてそれで飢えをを凌ぎ歩き続けた。そして、彼はその道が果てしない道であることを、まだ気づいていない。・・・パスカルはこんなことは書いていないけれど、似たような意味合いの事は書いている。かの天才数学者は、人間が確実に遭遇する四つの運命を語っているのである。どの道を選ぶか損得の計算をしてみなさいと、数学者は言う。!!

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写真上:果てしない道・・・写真下:天国の番人?

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