霞ヶ浦の航空学校にいた頃、筑波山の「四六のがま」を見にいったことがある。足が六本という珍しいカエルである。実際は指が変形していて、表面に出ているか、隠れているかのことであったが、結構人気があった。・・・・・・
同じガマの話だが、わが家の荒れ放題の裏側にそのガマは、「主」(ぬし)のように棲んでいた。ちえ子が移り住んできて
裏庭の草を刈り始めた。その主は、隣との地境に長い間たむろしていたのだが、草刈鎌で小突かれて追い出されてしまった。ちえ子が後でガマがいたので追い出したと報告してきた。「あいつは昔からいる、主だぞ」と言ったが「だめよ!」と言って聴かない。
・・・・自宅から100メートルくらいの所に、幹回り1メートルにもなろうかという欅の大木がある。そいつはその太い根元に避難していた。私の方を見上げて「グェッ、グェッ・・」
と鳴いた。「おぉ~、お前ここに居たのか」と声をかけると、
「ヨシノリか、グェッ、グェッ、あの性悪女はまだいるのか?俺の背中を三度も斬りやがった」。「それは済まなかった。あれは、俺の女房でね・・・」。「グェッ、グェッ、ふん、寝首
かかれないないように、気をつけなよ」。と悪態をついて笹薮に去っていった。
隣の敷地にクルミの大木がある。枝が我が屋敷内にもにも伸びてきて、実を落とす。今年は拾い集め、乾燥させ食べようと考えていたのだが、気がついたら、もう一個もなくなっていた。
リスがきてきれいさっぱり、かすめ去っていたのだ。一足おそかった.昨年はみんなやられた。福原兄から、沢山の柿をもらって、軒下に短冊のように吊るしておいた。時々、味見をし、渋が抜けるのを楽しみに待っていた。もうそろそろかな、と思っていたが、油断があった。それまで柿を見ても知らんふりをしていたカラスどもがに先を越されてしまった。私は、渋柿を十個も食べないのに、甘くなった柿を、やつらが全部持っていってしまった。リスよ、カラスよ、今年はそうはいかないぞ。
夕刻、イオンへ買い物に出かけたら、そこでまた、幸坂さん達と会った。駐車場で4人で祈りあうことが出来て、感謝。