イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

12月13日(月):ニュートンの少年時代

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あなたがたのうちで、知恵のある、賢い人は誰でしょうか。その人は、その知恵にふさわしい柔和な行いを、良い生き方によって示しなさい。しかし、もしあなたがたの心の中に、苦いねたみと敵対心があるならば、誇ってはいけません、真理に逆らって偽る事になります。そのような知恵は、上から来たものではなく、地に属し、肉に属し、悪霊に属するものです。ねたみや敵対心のあるところには、秩序の乱れや、あらゆる邪悪な行いがあるからです。しかし、上からの知恵は、第一に純真であり、次に平和、寛容、温順であり、また、あわれみと良い実とに満ち、えこひいきがなく、見せかけのないものです。義の実を結ばせる種は、平和をつくる人によって平和のうちに蒔かれます。』ヤコブ書3:13~18。

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ニュートンのリンゴの話は余りにも有名である。しかし、リンゴが木から落ちたという事から引力を思いついたその事だけが、ニュートンの名を偉大なものにしたのではない。彼が中学時代の話である。ある日彼は、水車を利用して粉ひきの機械を組み立てた。そして彼は学校で実験して見せ、生徒仲間に見せてやろうと考えたのである。実験は見事に成功した。ニュートンは鼻高々だった。ところが日頃からニュートンと絶えず肩を並べて競いあっていた少年が、悔しかったものか、「じゃ、聞くが、この水車の力が何故こんな風に粉をひくのか、説明してくれたまえ」と聞いたのである。ニュートンはグッと詰まってしまった。「ただ作るだけなら、大工と同じじゃないか。普段からニュートンを快く思っていなかった少年たちは、「そうだ、そうだ」とはやし立てて彼を攻撃した。「ただ作るっていったって、これは僕が誰にも教わらずに作ったんだぞ」とニュートンは顔を真っ赤にして抗弁した。ところが、「説明できないのか、それじゃ、君はただの器用だというだけだな」と言うなり、腕っぷしの強い少年の一人がニュートンの横腹をけりつけたのである。彼は倒れてしまい、すぐには立ち上げれなかった。

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しかし、それ以後ニュートンは変わった。理論と実際が互いに裏付け合ってこそ、新しい方向が生まれ、真の知恵となるという事が分かったのである。「もし、腹をけられていなかったならば、私の一生は、ただの器用なだけで終わってしまっていたことであろう」と、名を遂げた後のニュートンが述懐している。

すべての人は、知恵あるいは賢い人に見えるようにと望むが、そう見える人がみな賢いのではない。

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