イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

5月11日(木):古代ローマの剣闘について

 

古代ローマの剣闘史について調べていたら、彼らがベジテリアンであることが判った。筋骨隆々とした、剣闘家たちが、野菜を主食にしていたとは驚いた。てっきり肉食で体を鍛えていたものと思っていたのだが、意外であった。しかし、考えてみれば、案外聖書的であるかも知れない。神が人に与えた食べ物は、最初から、青草と木の実である。ダニエルもまた、肉食を嫌って、野菜だけで、たくましい体をつくった。・・・・

剣闘と言えば、日毎の糧にさほど困らない、退屈なローマの市民の最も好んだ娯楽の一つであるが、キリスト教が公認されて、ローマはキリスト教国になったのだが、しばらくこの剣闘は続いたようだ。先日アウグスチヌスの告白を読んでいたら、そのことが出ていた。アウグスチヌス本人ではないが、友人の一人、クリスチャンが、この剣闘にひどく御執心で、ローマのコロシアムで、人が殺し合うのを狂喜して見物していたとのことである。これには私も驚いた、アウグスチヌスと言えば紀元300年後半の人である、その時点で未だなお剣闘がローマで行われ、クリスチャンが熱狂して、やんやの喝采を浴びせながら、観ていたとは、怖ろしい事である。そして、この剣闘を終わらせたのは、確か、バークレーの著書に載っているが、テレマックスと言う、砂漠の隠遁者だと書いている、しかし、テレマックスと言う人物は検索できなかった、いずれにせよ、剣闘がローマにおいて数十年地づけられた。と言うことが、人々の意識が変わって行くのに何と多くの時間がかかったのだろう、思う。