イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

5月16日(土):横着者

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兵隊さんの起床は朝6時、兵舎に響く起床ラッパと同時に起きる。5分前に起きていてもだめだ。一斉に起きるのが決まりである。服を着、半長靴を履き、駆け足で前庭に整列する。朝の点呼(てんこ)。当番兵が号令をかける。1・2・3・4・・

「第一班、総員7名、異常なし」と班長に報告する。病欠や「脱走兵」がないか確認するのである。集合に遅れると怒鳴られる。・・・・新兵さんたちが慣れた頃に、班長殿は命令する。「右向け、右。駆け足、グラウンド3周」。隊伍を組んで新兵さんは走る。「悲劇」はこの後に起きる。何処にでも、動作の遅い者がいる、その者は、叱られるのが嫌なので、急ぐあまり、靴下を履かずに、半長靴を履いてしまう。歩くだけなら大した事はないが、素足では革の半長靴で駆け足はできない。かかとや、足の甲、指先などこすれてとても走れるものではない。半周もすると血がにじんでくる。班長殿そんな輩の居ることは先刻承知であるが、知らん振りである。「横着者」は、合理的な罰を受ける。・・・・・・

私は今でもそうだが、朝起きると必ず靴下を履く。若い時に身に着けた習慣は、よいものであれば身を護る。

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小隊長は、「雨の日は雨衣を着けよ」と言う。軍隊には傘というものがない。少し位の雨は平気だとは思うなということである。これも横着せず、面倒がらずにしなさいということである。戦場で一人が体調を崩せば、看護兵と、付き添い、計三人の兵力が失われる。・・・・・

この事柄は、一般社会でも同じことである。元々体の弱い人もいてそうした人への配慮は必要だが、大抵は自己管理が出来ているか、否かによる。自分でこんな事を書いておきながら、自分にも耳の痛いことであることを、告白する。・・・・・

 

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コロナ騒動も少し下火になってきたようだ。明日から短い時間でも、礼拝を始める。幸坂さん達が出席するとのこと、感謝。