主は私の羊飼い。
私は 、乏しいことがありません。
主は私を緑の牧場に伏させ、
いこいの水のほとりに伴われます。
主は私のたましいを生きかえらせ、
御名のために、私を義の道に導かれます。
たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、
私はわざわいを恐れません。
あなたが私とともにおられるからです。
あなたのむちとあなたの杖、
それが私の慰めです。
私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、
私の頭に油をそそいでくださいます。
私の盃は、あふれています。
まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと
恵みとが、私を追ってくるでしょう。
私は、いつまでも主の家に住まいましょう。
(詩篇23篇)
☆ ☆ ☆
イギリスで開かれたあるパーテイーに、当時有名だった俳優が出席していました。集っていた人たちは、これ幸いと、彼に何か朗読してくださいませんか?、とお願いしました。パーテイーではよく詩を朗読することがあったのです。その俳優は頼みに応えて、詩篇23編を朗々と暗唱しました。皆はやんやと喝采しました。ところが、その俳優は出席者の中に老牧師が出席していました。俳優はその老牧師のところに歩みより、こう言いました。「先生、先生の詩篇23篇、長いことお聞きしておりません。どうかお聞かせください」しわだらけの老牧師は、しわがれた細い声で暗唱し始めました。人々はだんだんシーンとして、ただ聞きほれてしまいました。皆、心を強く打たれたのです。「みなさん」、その俳優は言いました。「私はただ上手に朗読しましたが、この先生は、ご自身の体験を、ご自分の歌として歌われたのです」。一同は心から拍手をしたということです。・・・・・
人生には緑の牧場、いこいの水のほとりばかりではなく、死の陰の谷を歩くこともあります。いいえ、毎日が戦いです。しかし、主に信頼し、主に従って今まで歩いて来た道には、油がしたたっています。過去ばかりではありません。今、杯は喜びで溢れ、心の内に命の力を感じています。ですから確信をもって歌います。「まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追ってくるでしょう」そして、今、心から誓うのです。「私はいつまでも、主の家に住まいましょう」・・・・・・・