イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

8月31日(水):アブラハムの従順

アブラハムは、理解できないことを受け入れる人の典型である。アブラハムにとって、神の命令は全く理解できないものであり、不合理なものであった。神の約束によると、イサクの子孫の数が増えて遂に偉大な国民となり、これによってすべての国民が祝福を受けることになっていた。すべてがイサクの生命にかかっていた。・・・・・・

ところが、その生命を取り去れという命令が神から出た。これは、クリュソストモスが言っているように、『神が神に逆らい、信仰が信仰と戦い、命令が約束に反した』ことである。誰の人生にも、理解できない事、説明できない事が起こる。その時、人は人生で最も困難な戦いに遭遇する。その戦いとは、理解できないものを受け入れることである。そのようなときにできる唯一のことは、自己をささげ、受け入れて従うことである。反抗心や憤りもなく、ただ「神よ、あなたは愛です。私はこの愛を信じます」という事である。・・・・・・・

アブラハムは、試みられて逃れる道を示された人の典型である。われわれが神の言葉をそのまま受け入れて、それにすべてを賭けるならば、行く先がふさがれているように思われても必ず逃れる道が開かれる。