16世紀のイギリスの経済学者グレシャムが唱えた経済法則。
質の悪い(金の含有割合の低い)金貨が流通するとよい金貨はどこぞに隠れてしまうということ。・・・現在では紙幣の時代で、金本位制でないのでこの法則は当てはまらない。それでも、経済学の概念を離れ、悪い連中が世にはびこると、良い人正しい人が姿を消してしまうというような意味合いに使われているようである。・・・・☆悪貨☆・・・人々が苦労するとき、彼らはそうではなく、ほかの人に打たれない。それゆえ、高慢が彼らの首飾りとなり、暴虐の着物が彼らをおおっている。彼らの目は脂肪でふくらみ、心の思いはあふれ出る。
彼らはあざけり、悪意をもって語り、
高い所からしいたげを告げる
彼らはその口を天にすえ
その舌は地を行き巡る
それゆえ、その民は、ここに帰り、
豊かな水は、彼らによって飲み干される
こうして彼らは言う
「どうして神が知ろうか。いと高き方に知識があろうか
見よ。悪者とはこのようなものだ
彼らはいつまでも安らかで、富を増している。
☆☆☆良貨☆☆☆
しかし・・・私自身は、この足がたわみそうで、
私の歩みはすべるばかりであった
むなしく心をきよめ、手を洗って、きよくしたのだ。
一日中打たれどおしで、朝毎に責められた。
・・・もしも私が「このまま述べよう」
と言ったなら、確かに私は、あなたの子らの世代の者を裏切ったことだろう・・・・
私は、神の聖所に入り、ついに彼らの最後を悟った。・・・・
まことに、あなたは彼らをすべりやすい所に置き
彼らを滅びに突き落されます。
私は、愚かで、わきまえもなく、
あなたの前で獣のようでした。
・・・・・
しかし私にとっては、
神の近くにいることが、しあわせなのです。
私は、神なる主を私の避け所とし、
あなたのすべてのみわざを語り告げましょう。
詩篇73(抜粋)
このしへんの詩人は、正直者である。自己観察に優れている。この世にはびこる「悪貨」をねたんだと告白している。3節
主なる神は多分このような信仰者がお好きなのだろう。
主は、彼を聖なる所に導き、悪者の最後を悟らせたのである。