主を求めよ。お会いできる間に
近くにおられるうちに、呼び求めよ
(旧訳聖書 イザヤ書55章~)
《主の御告げ》
天が地より高いように
わたしの道は あなたがたの道より高く
わたしのおもいは あなたがたのおもいよりも高い
雨や雪が天から降ってもとに戻らず
必ず地を潤し
それに物を生えさせ 芽をださせ
種まく者には種を与え
食べる者にはパンをあたえる
そのように
わたしの口から出るわたしのことばも
むなしく わたしのところに帰っては来ない
必ず わたしの望む事を成し遂げ
わたしの言い送った事を成功させる
まことに あなたは喜びをもって出て行き
安らかに導かれて行く
山と丘は あなたの方の前で喜びの歌声をあげ
野の木々もみな 手を打ち鳴らす
いばらの代わりにもみの木が生え
おどろの代わりにミルトスが生える
これは主の記念となり、
絶えることのない永遠のしるしとなる
☆ ☆ ☆
このイザヤの章句は、若い時分から親しんできたみ言葉である。
郷里に帰って来たころには、この地の小さな盆地にある村落は、まことに退屈な風景だった。石坂洋二郎の「山と川のある町」のように、学園物語があるわけでもなく、楽しみの少ない所でしかなかった。・・・
今は、そんな風には思わない。身の丈に合ったところで、暮らしてきたのかなと思う。何ひとつ記念碑になるものを残したわけではないが、信仰という恵みだけはいただいた。そう思うと、このなんの変哲もないような地でも愛おしく思えてくる。