イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

10月28日(土):心豊かな社会

戦時中は尋常小学校にも、軍事訓練のため軍人が常駐していた。彼はある教師が少しも軍事的なことを教えず、もっぱら花鳥風月のことを子供たちに教えていた。軍人は苦情を言った。「この戦時下では子供たちにも、軍事指導もしなければなりません」教師は答えて言った。「この戦争は、いつまでも続くわけではありません。やがて終わります。子供たちには未来があるのです。やがて、この子たちは大人になっていくでしょう。その時、子供たちは、花を愛で、小鳥の声を聴き、日本の豊かな自然を愛するようになるでしょう。そして、心豊かな人となり、社会をつくりあげてくれるものと、私は信じているのです。」