イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

2月11日(木):内なる生活 アンドリュー・マーレー

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『あなたは、祈るときには自分の奥まった部屋にはいりなさい。そして、戸をしめて、隠れた所におられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、あなたに報いてくださいます』(マタイ6章6節)

内なる生活は、最も重要な思想を暗示します。毎日退いて、静まることの必要、真の祈りの霊、神のことばである聖書をデボーションで読むこと、そして、神との交わり、これらの要素はみな、私たちのデボーションを、喜びと力の源とするための役割を果たしているのです。この小著で、私は、この真理を系統的に取りあげようとしているのではありません。私が与える断片的なものが、内なるいのちおよびそれを神との交わりの養成にになんらかの助けをもたらすことを望んでいるのです。私たちの住んでいる南アフリカの国では、オレンジの木を種々の病気が冒しています。そのうちの一つは根の病気と言う名で一般に知られているものです。木はまだ実を結んでいるかも知れず、普通の人が見ても、何も悪い所に気付かないかもしれません。しかし、専門家には、徐々に死が始まっているのが分かります。葡萄園のフィロキセラは根の病気です。そして、この古い根を切り捨てて新しいものを与えるほかに療法はないことが見出されています。葡萄の古い種類は、アメリカ産の根に接がれます。幹も枝も実も前と同じですが、根は新しく、病気に抵抗するこようなとがわかってきます。病気にかかっているのは植物の目に見えない部分で、治療はそこに求めなければなりません。

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キリスト教会とそれに属する数千の会員たちの霊的生活がこの根の病気・・・神と人とのひそかな交わりの無視・・・にどんなに苦しんでいることでしょう!。クリスチャン生活でこの世に抵抗することの弱さを説明するものは、ひそかな祈りの欠如です。豊かに実を結ぶことの失敗を説明するのは、「キリストの中に根ざし」「愛に根ざし、愛に基礎をおいている」隠れた生活の維持がなおざりにされているということです。信者の生活において、これを変えることの出来る唯一のものは、密室の回復です。クリスチャンが、神とのひそかな個人的交わりを主要な関心ごととすることがどういうことか学ぶにつれて、真の敬虔さが現れて來るでしょう。「根が聖ければ、枝も聖いのです」もし朝の時間が主に対して聖いなら、勤めを持ったその日もまたそうなるでしょう。もし根が健全なら、枝も健全になるでしょう。

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