イミタチオ・クリスティ

村の小さな教会

6月7日(水):わたしの父

エガートン・ヤングは、インディアンに伝道した最初の宣教師であった。彼はサスカチワンで彼らを見いだし、父なる神の愛を語り伝えた。インディアンにとって、それは新しい啓示にひとしかった。宣教師が語り終えると、年老いた酋長が言った。「あなたは今、大霊のことを【わたしの父】と言ったように聞こえたが」。「ええ、そう言いましたよ」とエガートン・ヤングは言った。「それは私たちにとって全く初めてのことだ」と酋長は言った。「私たちは大霊を父と考えたことはない。私たちはかみなりの中に彼を聞き、稲妻の中、暴風雨の中に彼を見て恐れるのだ。だからあなたが、その大霊を私の父」と言われるなら、それは私どもにとって実に素晴らしい事です」。老人はそこで息をつき、それからみるみる顔を輝かせて、こう続けた。「先生、大霊がはあなたの父と言われましたね、」「ええ」と宣教師がは答えた。「そして」、酋長は言った。「あなたは彼はインディアンの父でもあるとも言われましたね」「そう言いました」「それじゃ」と老酋長は、喜びではちきれそうになって叫んだ。「あなたとわたしは兄弟だ」。人間が一つとなる唯一の可能性は、お互いが神の子であるという共通の場である。神があまねくすべての人に父であると語りかける。イエス・キリストの福音である。